夢を見よ
論文が進まない。
どういう章立てにするか明確にするのも遅かったし、これでうまく行くのかも自信が持てないままだ。でもこれを乗り越えたらきっと見える景色もあるんだろうと思ったりもする。けれど、如何せんつらい。筆が進まない。でも書くしかない。小説家はみんなこうなのか。とにかくツライ。去年の経験から分かってたはずだが。
きっと見える世界がどんなものかも想像が付かないから、それに惹かれもしないのかもしれない。私が、日本の放送制度の構造について書いたところで、何が変わるのだろうという変な諦めがあるからダメなのかもしれない。この間出会った教授も、もしかしてそんな気持ちを持っていたのかもしれない。でも、私が教授の論文に衝撃を受けたのは間違いない。考え続けなければ、朽ちて行くだけだと私自身が言ったではないか。
頭がパンクしそうで、冷凍庫に突っ込みたいくらいだ。
「人権も、国家も、憲法も、平和も、所詮は人間が作り上げた幻想、フィクション。それはどういうものか、どうすれば近づけられるか、議論をやめればあっけなく消えてしまう。」(樋口陽一 朝日新聞「人生の贈り物・私の半生」2016.6.10)
理想を語らずして、現実も良くなるはずもなく。
ただ、理想を想像するエネルギー切れなのかもしれない。
夢見る少女、目を覚ませ。