思いやりとは

人との関係というのは、不思議なもので日々変化していく。良き方にも、そうでない方にも。人のことはコントロールできないこと、自分の思ったことは発言しないと相手にも伝わらないこと、遠慮ではなく敬意を払うこと、思っていることを共有すること。人間関係を維持していくのに、大切なことはたくさんあって、ただでさえ自分のことで精一杯なのに相手を本当に思いやるとはなんなのかを考えながら行動せねばならないというのは、とても大変なことのように思える。

それでも、相手を思いやることで自分が嬉しく思えたり、相手との関係があるから見えてくる景色もある。離婚が話に出だした友人の話を聞いていると、コミュニケーションの取り方や優しさに見えた落とし穴が、行き違いの発端を作っていて、こちらで見ていると胸が痛い。

頭で分かっていても感情の方が勝ってしまう事もあるし、全てを理性でコントロールできるのは人間ではない。

それでも、突然の父親の死を前に、父親の再婚相手をなだめ様々な手続きを助け、自ら動いている彼をみると、私にできることは限られていること、彼がどうやったらリフレッシュできるのかもしくは一人静かに父の急逝を受け止められるのか、私にはできないことがたくさんあることを思い知る。