強く、優しく、忍耐強く

強く、優しく、忍耐強く。

私が幼い頃に、母からよく言われた言葉だ。強く、優しく、忍耐強く。

それが影響したのかは分からないけれど、人に優しくするために我慢するくせをつけていた。欲がいろんな方向にあるにもかかわらず、我慢をして自分を後回しにして優しくするのが強いことだと思っていた。いつの間にか、私の持つ欲は悪魔のように暴れだしそうになって、ドロドロし出した。ドロドロしたものは持ちたくなくて、自分を汚いと思ったりした。こんなに汚い私を受け入れてくれるなんて、この人にもっと優しくしたいと思って我慢をしたりした。そして、いつか爆発した。私は誰にも優しくできていなかったし、全然強くもなかった。爆発した私を忍耐の足りない人間だと思った。

優しくするのは、他人だけに向いたことではないことに気づいた。弱さを認めることが強くなっていくことだと知った。忍耐はいまだによく分からない。そんなにしなくていいと思っている。周りが幸せだと私も嬉しいという事実は、その逆方向にも言えることだと気づいた。私も幸せになっていいんだ!自分を犠牲にして優しくして、あとで見返りを求めている自分を見つけた。

自分に素直になろう。自分に優しくなろう。

自分の弱い部分を認めて、自分を大事にしたら、まわりの幸せを自然と願うようになった。考え方がシンプルになった。

忍耐強くについてはまだ解読できてないけれど、自分が生きやすいように、一度の人生の中で幸せな瞬間を少しでも持てるように、そして他人の幸せを願える自分であれるように生きたい。そう、いまは思っている。