大人になったら

大人になったら、もっと色々楽になると思ってた。自信を持って、先が見えていて、自立していて、孤独にも強くなって。それでも、ないものを見るよりは、あるものに目を向けるようになった。自信はなくてもそういう自分を部分的にでも認めることができるようになったり、先なんか見えなくてもどうにかなるだろうという楽観的な視点ができたり。自立は全然できてない、経済的にも精神的にも。孤独には揺さぶられることもある。きっとそう出なくなったら、自立もできないんだとも思う。自立は孤独なことだと思うから。20代に我武者羅になって探してたものは何だったのか今でも分からないけれど、今は手に掴めないような得体の知れない永遠とか真っ白な純粋なものとかでなくても、私はやっていける気がしてる。これからどうなろうと、後悔しないような、その時にいいと感じたことを選んでいくことと、その時にやっていることに誠実に向き合うことが大事だと思ってる。友人に、面倒臭いくらいの正しさに苦しくなったら言ってね、と言われた。そうだ、きっと私は面倒臭いくらいの正しさを追い求めながら、途方もない欲望を抱えているから辛いんだ。こうありたい理想も欲のうちに入るはず。それと現実がかけ離れすぎている(と思ってしまう)から、辛いのだ。だからいつまでも楽にはならないけど、きっと受け入れられるようにいつかなるのかもしれない。